明太子おばさんブログ

本当にいた珍客!!美容師の私が出くわしたクセの強いお客様と美容師のお話です

第四話 絶望 沈黙の悲壮男

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男性でも美容院に行くのは普通と言うか、当たり前ですよね?

 

 

特に気を使う必要もないですし、恥じることもない思います。

 

 

少し前は、男性は床屋さん、女性は美容院みたいな

 

 

変な区切りがあったのですが、若年層はファッションも

 

 

 

ジェンダーレスになってきているので現在ではそんなことはないですね。

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回は初めて美容院にきた男性のお話です。

 

 

あれは3時ごろでしたね。ウチでは一番空いてる時間です。

 

 

男性のお客様が飛び込み(予約なしで来店する)で入ってきました。

 

 

「い、今から大丈夫ですか」

 

 

「カットとカラーリングなんですが・・・」

 

 

首をフラフラ傾げながら落ち着きがなくて、緊張した様子でした。

 

 

大学生ですかね。

 

 

カラーのことカラーリングって略さず言う子って結構珍しいんですよね。

 

 

この時点で美容室経験があまりないのかなと思いました。

 

 

 

お店もちょうど空いていたので席に通しました。

 

 

 

私が担当する訳ではなかったのですが、特にお客様もいなかったので

 

 

少し様子を見てました。

 

 

やはり、美容院が初めてのようで、いつもは近所の床屋さんで切っているとのこと。

 

 

 

写真の切り抜きを持ってきていたのですが、写真のモデルさんの顔にモザイク

 

 

がかけられてありました・・・・

 

 

 

そんな顔でどうのこうの言わないし、思わないんですけどね。

 

 

 

不思議なことに顔にしかモザイクがかかってないのにすごくヘアスタルも見づらい。

 

 

 

まあ、なんとかカウセリングが終わって施術も順調に進んでいると思っていました。

 

 

 

ただ、会話がない。

 

 

 

ヘアスタイルのこととか細かく聞いているようなのですが、

 

 

 

ほとんど、返答がないようでした。

 

 

 

でも、会話が苦手な人もいますし、そんなには気にしていなかったのですが・・・

 

 

 

 そのお客様はメガネで、施術中はメガネを外しています。

 

 

 

なので施術中は雑誌や自分の髪の状態もほとんど見えないようです。

 

 

 

鏡の中のさらにその奥を見つめているような状態でした。

 

 

 

視力も会話もない。

 

 

まさに『 無 』の状態。

 

 

さすがに大丈夫かなと思いました。

 

 

そうこうしているうちに自分のお客様が来店したので

 

 

そっち集中していました。

 

 

それから、しばらく経って、もうそろそろあの大学生の施術が

 

 

終わるかな〜っと思った矢先に、

 

 

「 もう無理だーーーーー!!!!」

 

 

大学生の子の叫び声。

 

 

 

美容院内に響きわたりました。

 

 

 

いきなりのことに、全てのスタッフとお客様がビクッ!として

 

 

 

顔を見合わせていました。

 

 

 

どうやら、施術が終わりヘアスタイルをメガネをかけて確認して

 

 

 

いただいてた時のできごとのご様子。

 

 

 

ヘアスタイルの仕上がりに満足できずに声をあげたみたいです。

 

 

 

声をあげたあとは、魂を抜かれたように肩を落とし帰って行きました。

 

 

 

担当したスタッフは泣いていました。

 

 

 

それから数ヶ月後にその大学生がまたきてくれました。

 

 

 

泣いたスタッフを指名して、、、、

 

 

 

意外によかったのかな。。。

 

 

 

しかし、よく来れた。叫んだ美容院に行くのは、私なら気まずくて無理だ。

 

 

てか、

 

そのメンタルがあるなら

 

 

少しは話をしてあげてくれ。

 

 

陰ながらそう思っていました。

 

 

これが『 さとり世代 』ってやつなんですかね?

 

 

 

次回  第五話 全開 夜店系下ネタ女

 

 

 

 

 

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